AEPW、プラスチック資源循環促進のため 国内初のプロジェクトを開始
パートナーとして株式会社カマンとレコテック株式会社を選出
2022 年11 月25 日—廃棄プラスチックを無くす国際アライアンス (Alliance to End Plastic Waste, 略称AEPW) は本日、日本のスタートアップ企業である株式会社カマン(以下「カマン」)と レ コテック株式会社(以下、「レコテック」)に対し、その事業拡大を支援するための資金と技術的知見を提 供すると発表しました。また、AEPW の創設メンバーである三井化学株式会社(以下「三井化学」)と 三菱ケミカル株式会社(以下「三菱ケミカル」)は、それぞれカマンおよびㇾコテックと協働し、両社の事業 展開をさらに加速させます。今回の両社への支援は、2019 年にAPEWが国際NPO として設立して以 来初の日本国内プロジェクトとなります。
カマンが開発した Megloo プロジェクトは、テイクアウト容器の廃棄を減らすことを目的としたリユース可能な 容器シェアリングサービスを提供します。同社は2023 年にいくつかの都市や、イベント会場でサービスを展開 する予定です。三井化学は、食品グレードのバイオベースの材料で作られたリユース可能な容器を開発す るカマンを支援します。
株式会社カマン の善積真吾CEO は次のように述べています。「Megloo プロジェクトは実証実験での成功 をいかに持続可能な事業に発展させていくか挑戦しているところです。より多くのお客様に使って頂けるサー ビスを開発するには、様々な経営資源が必要です。AEPW からの支援のおかげで、私たちはビジネス展開 を加速させて、日本中の街、イベント会場、オフィスで循環型経済の構築を後押しすることができます。」
レコテックでは、廃棄プラスチックの発生からリサイクルプラスチックがメーカーへ供給されるまでの情報を「見え る化」し、一元管理するシステム「POOL」プロジェクトを展開しています。AEPW からの資金提供により、レ コテック株式会社は全国に事業ネットワークを拡大することを目指しています。三菱ケミカルは、新しいフィル ムやプラスチック製品を製造するための高品質のリサイクル樹脂を生産するために、使用済みプラスチック包 装(資材)の回収に関する協業を進めています。
レコテックのCEO 野崎衛は次のように述べています。「プラスチックの新しい持続可能なサイクルを確立する には、サプライチェーン全体にイノベーションを推進することが重要です。私たちのPOOL プロジェクトは、廃 棄プラスチックを可視化し、安定調達のためのトレーサビリティを確保することで、小さくても実践的かつ物理 的なステップから変革を開始することを目指しています。AEPW と協力することで、産業界との強力なパー トナーシップが可能になり、プロジェクトを全国に拡大し、さらには東南アジアへも拡大でき得ると確信してい ます。」
両社はEnd Plastic Waste Innovation Platform(プラスチック廃棄物に終止符を打つスタートアップを募 るイノベーションプラットフォーム)で採択されたスタートアップ企業です。本プログラム は、AEPW とPlug and Play Japan 株式会社(米国シリコンバレーに本社を置く、世界トップレベルのアクセラレーター/ベンチャーキャ ピタル、プラグ アンド プレイの日本支社) により開発されたアクセラレータープログラムです。今年東京で開催 されたプログラムでは、約150 の日本と韓国のスタートアップ企業の中から、11 社が採択されました。日本の 豊かなイノベーションとテクノロジーの文化を活用したこのイニシアチブは、プラスチックの資源循環を促進する 次世代の廃棄物管理ソリューションを見出すものです。
AEPW のCEO ジェイコブ・デュアーは次のように述べています。「廃棄プラスチックの課題に取り組むには、さら に多くのソリューションが必要です。そのため、AEPW は、グローバルラボ(実験室)となり、ソリューションの 実行可能性とインパクトを検証しています。メンバー企業のサポートにより、このプロセスをさらに加速するこ とができます。日本のイノベーション豊かな文化を活用し、アジア地域や全世界に適用できるような、循環 型経済の促進のための新しいモデルを実証していきます。」
AEPW は日本の業界リーダーのネットワーク(ENEOS、稲畑産業、キリン、三菱ケミカルグループ、三井化 学、住友化学などのメンバー、およびパートナーのCLOMA とJICA)から強力な支援を受け、グローバルに おけるプラスチックの循環型経済を推進しています。